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海洋療法、タラソテラピー

最近よく耳にする、タラソテラピー。日本語では、「海洋療法」と言われています。「海」を利用した健康法で、ヨーロッパでは、何百年も前から続いているそうです。その発祥の地は、死海周辺。死海は、中東の国イスラエルとヨルダンにまたがる、塩分濃度の高い水で有名な湖です。太古の昔、海水がせき止められて湖が生まれました。そしてその水分が蒸発していき、塩分濃度がとても高い湖になったということです。死海を紹介する時には、水に潜ろうとしても潜れないと言って、湖にプカプカ浮いている人が登場しますが、それは塩分濃度によって、浮力が普通の水よりもかなり強いためにおこる現象です。

高すぎる塩分濃度のため、魚をはじめとする生物が生息しにくく、“dead sea”つまり、死海と呼ばれるようになりました。「死」という言葉のイメージからは、ちょっと近寄りがたい雰囲気ですが、死海周辺の人たちにとって、死海の塩分は、健康を維持するための自然の恵みとなっています。

死海の湖水のミネラル成分は、一般的な海水と比べると、ナトリウムが少なく、マグネシウムが多いのが特徴です。その他にも多様なミネラルが溶け込んでおり、アトピーなどの皮膚病やリウマチなどの関節炎などの症状の改善を期待して、死海の水を利用している人も多くいるようです。

死海の水面は、海抜マイナス400メートルと、とても低いところにあります。そのぶん空気層が厚くなり、湖周辺は酸素濃度が高いそうです。この条件の中では、心臓をはじめとする内臓にかかる負担が軽減できます。また、蒸発した水分の層も厚くなるので、周辺の紫外線をおよそ20%もカットしているため、皮膚をはじめとする体の外側に対しての刺激も、他の場所と比べるとずいぶん穏やかになります。このように、死海周辺には、体を内からも外からも休ませてくれる独自の環境条件があります。「死海療法」の効果は、死海の水のもたらす効果だけでないのです。

日本では、「湯治」と言って、病中病後などの体力が落ちた時などに温泉を利用して、体力を回復させようとする習慣があります。海洋療法と似ているようですが、ヨーロッパの国によっては、死海療法の効果が公的に認められており、治療法の一つとして保険が適用されるところもあるそうです。温泉旅行に行く際に保険が適用されるなんてことは、日本では残念ながら、実現しそうにないですね。死海まではなかなか行けそうにありませんが、塩を使った、健康法や美容法をご紹介します。